KACL Lecture Series

 
#7 : Nobuko Hasegawa (長谷川 信子) 氏
Kanda University of International Studies: 神田外語大学
 
Title: Non-agentive causatives and the feature specification on v
 
Date : May 25, 2001, 15:30---
Place : Kobe Shoin Women's University

θ-roleのタイプとそれが現れる構造的位置は合致するとの仮説(UTAH)は lernabilityの観点からも望ましいものであり、二つの自動詞のタイプ(runな どのunergativesとarriveなどのunaccusatives)が異なった構造を持つとの分 析はその自然な帰結である。これまで、他動詞については、その典型がagent を主語、themeを目的語としUTAHに従うことから、その例外となるannoyなどの 心理述語を除いては深く論議されてはこなかった。本発表では、(1)のような Non-Agentive Causatives(NAC)の現象を考察し、UTAHの観点からもこれらは agentを主語に持つ(2)のような典型的他動詞とは異なる構造を持つと分析する のが望ましいことを示す。
  1. a. The wind opened the door.
    b. 風がカーテンを揺らした。
  2. a. Mary opened the door.
    b. 子供がカーテンを揺らした。
その上で、統語構造におけるカテゴリーv(little v)の機能とそれに関わる feature specificationについて新しい提案を行う。最近のMinimalist Programでは、vはBurzioの一般化(外項を持たない動詞は目的格付与(または 照合)を行わない)を具現させているカテゴリーとして分析されるが、本発表 では、vに関わる外項の有無と目的格付与(照合)の可能性は各々独立してお り、NACはvが目的格は与えるが外項を許さない場合に可能となることを論ず る。時間が許せば、この主張と関わる他の現象(「させ」などのいわゆる syntactic (or periphrastic) causativesや再帰述語構文などにも言及した い。

 


 
[back to KACL-home page]