神戸松蔭女子学院大学図書館 今月の展示
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(2022年5月2日〜2022年5月31日) 別冊うたかま『伝え継ぐ 日本の家庭料理』 請求記号:596.11/130/1〜16 では 「およそ昭和35 年から45 年までに地域に定着していた家庭料理」、 「地域の人々が次の世代以降もつくってほしい、食べてほしいと願っている料理」 を基準として「都道府県ごとに40品の次世代に伝え継ぎたい家庭料理」が選ばれ、紹介されています。
[参考:http://tsutaetsugu.jp/(2022/4/30参照)]
本学食物栄養学科の橘ゆかり先生と作田はるみ先生もこのプロジェクトに参加されました。橘 ゆかり先生は和歌山県を担当され、 「炊きこみご飯・おにぎり」の100p. “めはり”、 「すし ちらしずし・巻きずし・押しずしなど」の 36p. “わかめすし”、 「米のおやつともち」の 48p. “亥の子もち”、 「漬物・佃煮・なめ味噌」の 73p. “梅干し”と104p. “金山寺味噌”、 「四季の行事食」の 31p. “柏もち” の6品を調査されました。 作田 はるみ先生は、兵庫県を担当され、 「炊きこみご飯・おにぎり」の 63p. “ならじゃご飯”、 「どんぶり・雑炊・おこわ」の103p. “白むし”、 「野菜のおかず 秋から冬」の 14p. “おでん(しょうが醤油)” の3品を調査されました。 こちらの資料は「ルーラル電子図書館」からもご利用いただけます。 「ルーラル電子図書館」は学外からもご利用いただけます 詳しくはMyOPAC(OPACへログインした状態)画面より、 「図書館からのお知らせ」の中の「学外から契約データベースへのアクセス方法のご紹介動画」をご覧ください。 ※「ルーラル電子図書館」は、日本の農業・農村・食文化等に関する情報を集録しているデータベースです。 『伝え継ぐ 日本の家庭料理』の内容は、「日本の食生活全集」より検索・全文表示できます。 橘先生・作田先生より本プロジェクトについての解説を頂きましたので、こちらに掲載いたします。 (一般社団法人)日本調理科学会では、伝統的な地域の料理が親から子へ伝承されにくい傾向にあることから、 次世代に伝え継ぐ家庭料理を、その暮らしの背景とともに聞き書き調査を行いました。 都道府県ごとに調査チームを作り「昭和35年から昭和45年頃までに定着していたもので、 次世代に伝え継ぎたい家庭料理」に関する聞き書き調査を行い学会で報告しています。 また、その成果を「別冊 うかたま」16冊として刊行し、 本に掲載されなかった料理はデーターベース(ルーラル電子図書館(農文協))にて、全1880品を2022年8月に公開予定です。 本学では、食物栄養学科の作田先生が「兵庫県の家庭料理」を、橘が「和歌山県の家庭料理」を担当しています。 2022年9月2日〜3日に、兵庫県姫路市で開催される「(一)日本調理科学会2022年度大会」では、 これまでの調査の総まとめとして、「特別企画 次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」のポスター発表が行われます。 日本調理科学会の「伝え継ぐ日本の家庭料理」のHPでは、各都道府県の調査結果の一部を公開予定です。 兵庫県は五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)といわれ、 歴史も風土も異なる個性豊かな地域には、様々な美味しい家庭料理や興味深い食文化がありました。 多くの方に本を手に取っていただき、これらが作り継がれていくことを願っています。 調査先では、これまで家族のために作ってこられた料理について語っていただき、実際に作っていただきました。 調査地の宍粟市の山中の道路を夜間に車で移動中に熊に出会ったことも思い出です。(作田) 和歌山県は和歌山県振興局の管轄区域を中心とし、 「有田」、「東牟婁」、「那賀・海草」、「西牟婁」、「日高」、「伊都」地域で、調査を行いました。 日本調理科学会HPの和歌山県のページでは、家庭料理の作り方の動画を毎月公開します。(橘) この本を手に取って、皆さんの故郷の家庭料理と家庭料理の背景を知っていただけると幸いです。 料理の分量や作り方も書いていますので、ぜひ作ってみてくださいね。
食物栄養学科 作田はるみ・橘ゆかり
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