神戸松蔭女子学院大学図書館 今月の展示

「ワーグナーとヴェルディ生誕200年 」
 (2013年10月1日〜10月31日)

Wilhelm Richard Wagner [1813年5月22日−1883年2月13日]はドイツのライプツィヒに
Giuseppe Fortunino Francesco Verdi [1813年10月10日―1901年1月27日] は北イタリアのブッセート近郊のレ・ロンコレに生まれました。
現代のオペラ劇場ではこの2人の作品なしでは成り立たないといわれています。
ワーグナーとヴェルディの世界をちょっとだけのぞいてみましょう。

リヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner)
 ドイツの作曲家。従来のアリア偏重のオペラに対し、音楽・演劇・詩の統一的な融合による総合芸術をめざして楽劇を創始。晩年、バイロイトに祝祭劇場を設立。作品に「タンホイザー」「ローエングリン」「トリスタンとイゾルデ」「ニーベルングの指環」など

”ワグナー【Wilhelm Richard Wagner】”, デジタル大辞泉, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース),
入手先<http://www.jkn21.com>, (参照 2013-10-01)

ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Verdi)
 イタリアの作曲家。イタリア近代オペラの完成者。作品に「リゴレット」「椿姫」「アイーダ」「オテロ」など。

”ベルディ【Giuseppe Verdi】”, デジタル大辞泉, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース),
入手先<http://www.jkn21.com>, (参照 2013-10-01)

二人の共通点
1 なかなか世に受け入れられなかったが、共に1842年に大ブレーク!
ワーグナーは10月20日にドレスデンで上演した「リエンツィ」で、
ヴェルディは3月9日にミラノ・スカラ座での「ナブッコ」で!
2.1836年に結婚をしている。
3.二人とも再婚している。
 ヴェルディは苦労をしていた時代に妻子を亡くし、最初の成功作『ナブッコ』の上演の時に出会ったソプラノ歌手ジュゼッピーナ・ストレッポーニ(1815〜1897)と1859年に正式に再婚。
 ワーグナーはフランツリストの娘コージマと不倫の末、妻が病死した後、正式に再婚。

二人はほとんど接点が無かったが・・・
ワーグナーの死に際して、ヴェルディは出版社のリコルディ宛の手紙で下記の通り書いている。
「悲しい、悲しい、悲しいことです!ワーグナーが亡くなりました。
昨日手紙でそのことを読んで、何と言うか、ぞっとしました。
議論は不要です。ひとりの偉人が亡くなったのです!
彼は芸術の歴史に非常に強力な刻印を残した人でした!!!」
ヴェルディ (作曲家・人と作品シリーズ)  /  小畑恒夫著  [請求記号:760.8/54/3]
 

ワーグナーの作品は「歌劇」じゃなく「楽劇」と記載されていることが多いけど、「楽劇」って何?
ジャパンナレッジで検索すると日本大百科全書では下記のように記述されています。
「詩と音楽の統一体としてのオペラを意味する概念で、音楽が間奏曲として副次的にのみ用いられる「音楽劇」Das musikalisches Dramaとは区別される。楽劇の概念は、19世紀ドイツの美学者テオドール・ムントの『批評の森』(1833)に初めて登場する。オペラにおける詩と音楽の統一は、すでに創始期におけるフィレンツェの文人グループ、カメラータCamerata(仲間の意)の人々、さらにはモンテベルディやグルックにおいても認められる思想であるが、それを『オペラとドラマ』(1851)などの著作で理論的に追究し、実践的に貫徹しえたのはリヒャルト・ワーグナーにほかならない。
 ただし彼自身は、音楽劇との混同を避けるために、楽劇という名称は否定し、新たに「全体芸術作品」Gesamtkunstwerkという概念を提唱した。これは諸芸術の寄せ集めではなく、本来一つであった諸芸術を「ドラマ」の実現のために統合しようという思想である。したがってワーグナーは自作品の表題にも楽劇の名称は用いていないが、一般には『ラインの黄金』(1854)以降の作品が楽劇とよばれている。伝統的な番号オペラにおけるレチタティーボとアリア(叙唱と詠唱)の区分は放棄され、「無限旋律」が、「ライトモチーフ」によって規定されたオーケストラにのって有機的発展を遂げる独自の様式がそれであり、規則的な楽段(大楽節)構造のないこの様式は、「散文音楽」musikalische Prosaともよばれる。」

”楽劇”, 日本大百科全書(ニッポニカ), ジャパンナレッジ (オンラインデータベース),
入手先<http://www.jkn21.com>, (参照 2013-09-27)
ワーグナーは楽劇という言葉をどのように考えていたか? この本で読みとってください!
ワーグナー著作集 1 ドイツのオペラ/ Richard Wagner[著] ; 三光長治監修   [請求記号:760.8/48/1]

1869年1月1日より ワーグナーの2番目の妻コージマは日記を書き始めました。
コジマの日記 : リヒャルト・ワーグナーの妻 / [コジマ・ワーグナー著] ; 三光長治, 池上純一, 池上弘子訳 [請求記号:762.3/41]

音楽家シューマンによる評論の中で、ワーグナーに関する記述があります。
音楽と音楽家 / Robert Alexander Schumann著 ; 吉田秀和訳 [請求記号:アオ/502/1]

ワーグナーは小説も書いていました。
ベートーヴェンまいり / ヴァーグナー著 ; 高木卓訳
響 (百年文庫 ; 13) [請求記号:百年文庫/13]

ワーグナーとナチスの関係は?
イスラエルでは今でもワーグナーの作品がタブーとされているほど、ナチスと関係がありました。1930年からバイロイト音楽祭総監督であったヴェニフレート・ワーグナーとヒトラーの関係について書かれています。
ヒトラーとバイロイト音楽祭 : ヴィニフレート・ワーグナーの生涯 / ブリギッテ・ハーマン著 ; 鶴見真理訳 [請求記号:708/98/27]

晩年は。。。
ワーグナーはバイロイトに祝祭劇場(Festspielhaus)を建てました。 ここでで行われているバイロイト音楽祭のチケットは入手困難。
ヴェルディは音楽家のための憩いの家(Casa di Riposo per Musicisti)という養老院を建設しました。今でも音楽家たちが余生を過ごしています。 この施設について書かれた本 「人生の午後に生きがいを奏でる家―終の棲み家は、どこで誰と暮らすのか 音楽家ヴェルディが遺した『憩いの家』に学ぶ /加藤 浩子 (著) は、神戸市立図書館に所蔵があります。

参考文献   ★印は展示図書:
平凡社版世界地図帳  [請求記号:290.3/53]
 ワーグナーヤールブーフ / 日本ワーグナー協会編 [請求記号:762.34/87]
 永遠の音楽家 ; 6 ワーグナー [請求記号:762/28/6]
永遠の音楽家 ; 14 ヴェルディ [請求記号:762/28/14]
 ワーグナーの世紀 : オペラをとおして知る19世紀の時代思潮 / 三富明著 [請求記号:766/30]
 図説ワーグナーの生涯 / ヴァルター・ハンゼン著 : 小林俊明訳 [請求記号:762.34/135]
 
ヴェルディ/プッチーニ / 音楽之友社編 [請求記号:760.8/46/24]
ヒトラーとバイロイト音楽祭 : ヴィニフレート・ワーグナーの生涯 / ブリギッテ・ハーマン著 ; 鶴見真理訳 [請求記号:708/98/27]
ヴェルディ (作曲家・人と作品シリーズ)  /  小畑恒夫著  [請求記号:760.8/54/3]  
ワーグナー事典 : 作品・用語解説事典 / 三光長治, 高辻知義, 三宅幸夫監修 [請求記号:762.34/109]
コジマの日記 : リヒャルト・ワーグナーの妻 / [コジマ・ワーグナー著] ; 三光長治, 池上純一, 池上弘子訳 [請求記号:762.3/41]
音楽大事典 2 [請求記号:760.3/5/2]
ワーグナー : バイロイトの魔術師 / バリー・ミリントン著 ; 和泉香訳  [請求記号:762.3/43]
音楽と音楽家 / Robert Alexander Schumann著 ; 吉田秀和訳  [請求記号:アオ/502/1]
ワーグナー著作集 1 ドイツのオペラ/ Richard Wagner[著] ; 三光長治監修   [請求記号:760.8/48/1]
 人生の午後に生きがいを奏でる家―終の棲み家は、どこで誰と暮らすのか 音楽家ヴェルディが遺した「憩いの家」に学ぶ /
加藤 浩子 (著) [他館より貸借]
★Richard Wagner Seine Zeit in Luzern / Michael Riedler, Fritz Schaub  (ルツェルン時代のワーグナー) [個人蔵]


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