神戸松蔭女子学院大学図書館 今月の展示

2010
 (2010年12月1日〜12月27日)





今月は 宗教センターの藤井チャプレンに クリスマスに関連した図書を 紹介していただきました。
展示期間終了後は宗教センターで閲覧できます。
図書館で所蔵している本もあります。どうぞご利用ください。

聖公会が大切にしてきたもの (著 西原廉太 2010年 聖公会出版)

神戸松蔭女子学院がクリスマスをお祝いするのは、キリスト教(聖公会)の学校だからです。聖公会という教会は英語でアングリカンチャーチといい、その源流は16世紀の英国聖公会(チャーチ・オブ・イングランド)にあります。本書は日本聖公会宣教150年にあたり、西原廉太司祭(立教大学教授・副総長)が「聖公会関係学校で働いている人が聖公会という教会を理解する手掛かりを深めるため」にと、著わされた書物です。是非、今年のクリスマスに一読をお薦めします。


「マザー・テレサは生きている」(著 片柳弘史 2010年 教友社)

本書は、今年、マザーテレサ(1910〜1997)生誕100年を記念して出版されました。―あなたは司祭になりなさいー、ボランテイアとしてインドのカルカッタで働いていた一人の日本人青年に、ある日、マザーテレサが語りかけたその一言が、その青年を神父へと召し出し、その日から14年後、司祭となった著者は、カルカッタのマザーの墓石を訪れます・・・。クリスマスは私たちが新しく生まれる時、マザー・テレサは生きている、と同じように、イエス・キリストは、今も、生きているのです。


「クリスマス物語」 (著 立花江津子 2001年 女子パウロ会)

言うまでもなくクリスマスのストーリーは新約聖書に記されています。神戸松蔭女子学院大学チャペルを飾るステンドグラス「聖書物語」の作者である立花江津子氏(姫路在住)の著された本書は、同氏のデザインされたステンドグラスと新約聖書のクリスマス・ストーリーだけのシンプルな構成。是非、この本を片手にチャペルを訪れて、頭上の配置されているステンドグラスをじっくりと鑑賞されてはいかがでしょう。きっと新しい発見がありますヨ。


「クリスマス詩集〜この聖き夜に〜」(編森田進 2004年 日本キリスト教団出版局)

クリスマスとは、神の子がこの世に誕生されたという「神秘」なのですが、神秘の表現方法として最適なのが「音楽」であり「詩」という芸術です。「キリスト教のむずかしそうな本は、どうも・・・」という方。クリスマスをテーマにした「詩」を集めたこの詩集をお奨めします。(個人的には「クリスマスの夜は・晴佐久昌英」という詩がおススメです)。


「キリスト教神学入門」 (著 A・E・マクグラス 2002年 教文館)

「インカーネーション」という言葉をご存じでしょうか。受肉降生と訳されていますが、 キリスト教神学では、クリスマスの出来事は,神のひとり子が,人となってこの世に来られたということを意味しています。クリスマスを機会に腰を据えてキリスト教神学の学びを始めよう、という方に本書をお奨めします。(クリスマス、という項目はありません!が・・・)。


「風の便り〜目には見えない大切なもの〜」 (著 中原康貴 2010年 聖公会出版)

12月になると街はクリスマスムード一色になり「日本ってキリスト教の国だっけ?」という素朴な疑問が浮かんで来ます。が、実は、日本のクリスチャン総人口は、プロテスタント宣教150年を経た今日で、約110万人。これは日本の総人口の1%にも満たない数です。そんな中で「本書の文章はすべてクリスチャンでない方を念頭に記しました」という趣旨で記された本を紹介します。著者の中原康貴司祭は、現在、新神戸駅の近くの神戸聖ペテロ教会(聖公会)の牧師です。今年のクリスマス、お近くの教会を訪ねてみてはいかがでしょうか。


(解説 藤井チャプレン)