神戸松蔭女子学院大学図書館 今月の展示
「クリスマス関係推薦図書」 (2006年12月1日〜2006年12月27日)

宗教センターの小南チャプレンに クリスマス関係の本を紹介していただきました。


これ一冊あれば・・・
まずはこれ一冊あればクリスマス関係の様々な知識や情報が得られるという本をご紹介します。聖書の降誕物語とそこに込められている意味、世界各国のクリスマスの習慣やシンボル、クッキングや音楽、そしてクリスマスの民話など、多岐にわたる内容が盛り沢山に掲載されたクリスマス文化の総合雑誌とも言うべき本です。気軽に読みながらクリスマスについての知識を豊富にできる筈です。
『Christmas for you クリスマスをあなたに』  チャペルタイムス編 日本教会新報社

知的探求への誘い
クリスマスが12月25日なのはローマの太陽神信仰の祝日が取り込まれたこと、またクリスマス・ツリーが異教の慣習に由来することは既にご存知かもしれません。しかしその背景を探って行くとさらに様々なことが見えてきます。東方教会の降誕祭は何故1月6日なのだろう? クリスマス・ツリーに何故飾り付けをするのだろう? 短い書物ながら、降誕日とクリスマス・ツリーの起源に関する知的探求へと私たちを導いて新たな発見を与えてくれるでしょう。
『クリスマスの起源』  O.クルマン著 土岐健治・湯川郁子訳 教文館

優しい心でクリスマスを迎えるために
救い主の御降誕は喜び祝うべきものです。しかしその背後には救い主を必要とするこの世界の現実があります。聖書の降誕物語はそれを馬小屋での誕生、またヘロデ王の迫害という形で語っています。クリスマスに語られるお話しには心暖まる、優しいものが多くありますが、しかしそうした暖かさ、優しさの背後には必ず悲しみ、苦しみがあります。そうした二つの本を紹介したいと思います。一つはクリスマスにまつわる体験談、もう一つは短編小説集です。どちらも手離しに楽しい話なのではなく、どこか悲しみに裏打ちされています。しかしそこに希望が与えられることの喜びが語られています。ちょうどキャンドルの光が闇の中で美しいように。
『とっておきのクリスマス −心あたたまる12のおはなし−』 ガイドポスト編 佐藤敬訳 いのちのことば社
『クリスマスの短編』  キャサリン・パターソン著 中村妙子訳 すぐ書房

子どもたちに読み聞かせたい本として
「サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?」 8才の少女の質問にある新聞社が社説で答えました。110年前、アメリカで実際にあった話で、今でも世界中で愛読されています。やさしい言葉で心の大切さをとてもよく教えてくれる本です。紹介されるまでもなくご存知の方も多いとは思いますが、皆さん自身が一度は読んでいただきたい本として、また小さな子どもたちに読み聞かせる本として推薦させていただきます。
『サンタクロースっているんでしょうか?』  中村妙子訳 偕成社

(解説 小南晃チャプレン)