神戸松蔭女子学院大学図書館 今月の展示

「モーツァルト生誕250周年」
 (2006年6月1日〜6月30日)

2006年は最も有名な作曲家の一人であるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)生誕250周年です。
彼は 1756年1月27日にオーストリアのザルツブルグに生まれ 1791年12月5日にウィーンで没するまで36年にわずかに満たない短い生涯に、数多くの名曲を残しました。
今年はオーストリアではもちろん日本各地でもモーツァルトにちなんだイベントが行われています。クラシック音楽というと堅苦しく考えがちですが、この機会に少しモーツァルトの世界を覗いて見ませんか?

「アマデウス」(LD/116 ,DVD/252)
この映画で描かれているモーツァルト像にびっくりした方もいらっしゃるでしょう。
彼は「俺の尻をなめろ」(Leck mich im Arsch)K.231(382c)というようなふざけたタイトルの作品も作っています。この事は、彼にスカトロジー(いわゆるシモネタ好み)の傾向があったということで時々取り上げられるエピソードです。

モーツァルト書簡全集V 760.8/43/5   Morzart in seine Briefen 080/6/536
幸いなことにかなりの分量の手紙が消失せず残されています。旅行中に書いた家族への手紙、ラブレターや借金の申込など生身のモーツァルトを感じることができます。
これは悪妻として有名なコンスタンツェへ、彼女と結婚する3ヶ月ほど前に書いた手紙です。彼女のご機嫌をとろうとしている彼の焦りのような感情が感じられませんか?

歌劇 「魔笛」(Die Zauberflöte)  (VHS/216,217)
1791年ウィーンで初演。王子タミーノが魔法の笛を携えて夜の女王の娘パミーナを救い出し、彼女と結ばれるまでの物語。
モーツァルトの歌劇を初めて見る方には魔笛をお勧めします。その当時歌劇はイタリア語で上演されるのが当然という時代でしたが、この作品のオリジナル言語はドイツ語です。
演出アウグスト・エヴァーディング、装置と衣装ユルゲン・ローゼ 指揮者ヴォルフガング・サヴァリッシュ、バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団 グルベローヴァの夜の女王、ポップのパミーナ、アライサのタミーノ、モルのザラストロ、ブレンデルのパパゲーノ、オルトのモノスタトス、ローテリングの弁者等、各歌手の絶頂期であり、『魔笛』の名演として有名です。

「レクイエム Requiemニ短調 K.626」
レクイエムとは死者のためのミサ曲です。
映画「アマデウス」の中で瀕死のモーツァルトが サリエリに口述筆記させる作曲シーンがありますがこれは作り話です。
結局彼はこの作品を完成させることができませんでした。夫を亡くし経済的に困った未亡人コンスタンツェは弟子のジュスマイヤーにこの作品を完成させることを依頼しました。 展示しているのはオーストリア国立図書館蔵 (Musiksammlung der Österreichischen Nationalbibliothek)のファクシミリ版です。(宗教センター配架)

(図書館)